ビジネス文書の作り方 第3回
社内文書の鉄則
今年から社会人になられたあなたのために、
そろそろ自己流が出てきた先輩社員のあなたが基本を守るために、
このシリーズをお送りしたい。

手紙を書くときにいくつかの慣用句を知っていると楽ですし便利です。
今回はいくつか、慣用句を挙げてみましょう。

■手紙の頭語と結語
普通の手紙
「拝啓」「啓上」「拝呈」(頭語)→「敬具」「拝具」(結語)
儀礼的な場合、改まった場合
「謹啓」「謹呈」「恭敬」「謹んで申し上げます」(頭語)→「敬白」「謹言」(結語)
前文を省略する場合
「前略」「冠省」「略啓」「前略、失礼いたします」(頭語)→「早々」「不尽」「不一」(結語)
急ぐ場合
「急啓」「急呈」(頭語)→「早々」「不尽」「不一」(結語)
返信の場合
「拝復」「復啓」「お手紙ありがとうございました」(頭語)→「敬具」「敬白」(結語)

  ―――書き出しに使う言葉には、いくつかの慣用語があります。
      状況に応じて使い分けることが大切です。
      結びに使う結語は、頭語と一対に覚えておいたほうがいいでしょう。
      「早々」は、走り書きで失礼しましたの意味、「不尽」は、「意を充分に書き尽くせ
      ませんでした」の意味です。
      ほかに女性専用の結語として「かしこ」があります。


■秋の挨拶文

「新秋の候」
「秋涼の候」
「秋霜の候」
「朝夕はめっきり涼しくなってまいりましたが・・・」
「赤とんぼの群に秋の気配を感じる今日この頃」
「天高く馬肥ゆる秋となり」
「虫の音に秋の夜長を感じる季節に」
「吹く風に秋の気配が感じられる今日この頃」
「灯火親しむ候となりました」
「紅葉映える今日この頃」
「暑さ寒さも彼岸までといわれますが・・・」
「落ち葉が風に舞うこの頃」
「実りの秋を迎えましたが・・・」
  ―――秋はいろいろな行事も多く、手紙を書く機会もふえます。
      季節のみずみずしさを感じとる心を普段から養っておきましょう。


■前文に使う慣用句
ビジネス的な文章では、時候の挨拶文に続き、相手の健康や繁栄を喜ぶフレーズが続きます。このような挨拶は、慣用句的ないい方を使って格調高くするのが慣習です。
「○○様には、お元気でお過ごしのこととお喜び申し上げます」
「皆様には、お健やかにご活躍のことと拝察いたします」
「ご一同様には、ご健勝にてお過ごしの由、大慶に存じます」
「貴社、いよいよご隆盛のこと慶賀の至りに存じます」
「御社、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます」
「貴店、いよいよご繁栄のこととご拝察申し上げます」
「日頃は何かとお心遣いいただき、誠にありがとうございます」
「平素は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます」
「毎々ひとかたならぬお引き立てをいただき、厚く御礼申し上げます」
「過日は、身に余るお心遣いをいただきまして、衷心より感謝申しあげます」
「日頃は、ご無沙汰ばかりで申し訳ありません」
「お返事が遅れまして、心苦しく思っております」


■末文に使う慣用句

ビジネス文書の仕上げは、相手の健康を願う言葉や今後のさらなる指導をお願いする言葉などで締めくくります。
いくつかの慣用的な挨拶をここに並べておきます。
「まずは、とり急ぎ用件のみ申し上げます」
「まずは書中をもって、ご挨拶申しあげます」
「まずは、ご一報まで」
「略儀ながら、書中をもってご案内申しあげます」
「右、取り急ぎご案内申し上げます」
「取り急ぎ、ご通知いたします」
「とりあえず、用件のみ申し上げます」
「とりあえず、ご挨拶とさせていただきます」
「今後とも、いっそうのご支援を承りますよう伏してお願いいたします」
「旧に勝るお力添えをお願い申し上げます」
「お忙しいところ、まことに恐れ入りますが、ご返事をお待ち申し上げます」
「ご多用中、大変お手数ですがご返事いただきたくお願い申し上げます」
「末筆ながら、御社の更なるご発展をお祈り申し上げます」
「炎暑の候、ご一同のさらなるご健康を心よりお祈りいたします」
「末筆ながら、奥様にくれぐれもよろしくお伝えください」

 

■バックナンバー
・第1回(10の鉄則)
・第2回(あなたに逢いたい「アポレター」)
・第3回(手紙を書くときの慣用句)
・第4回(「独立開業の案内文」と「転職の挨拶文」)
・第5回(「販売協力への礼状」と「商品受注への礼状」)
・第6回
(「催促の手紙」と「催促へのお詫び状」)
・第7回(「お歳暮の送り状」と「ゴルフコンペへの招待」)