2010年に「下町ロケット」で直木賞を受賞し、
最近では高視聴率で話題となっているテレビドラマ、
「半沢直樹」の原作者として脚光を浴びている池井戸潤さん。
「企業エンターテイメント」といわれる新しい作風により、
サラリーマンに熱く支持されていましたが、
今やその読者層は女性や年配の人にも広がっています。
今回は、そんな作家の池井戸潤さんから
営業マンに通じるセールスマインドを学んでいきたいと思います。
幼い頃から
作家を夢見ていたという池井戸さん。
大学時代には江戸川乱歩賞に応募しますが落選し、
卒業後は金融への興味を活かして
大手銀行に就職。
ところが、銀行のマニュアルに縛られたような体質に
息苦しさを感じ、7年で退職。
その後、起業しますがなかなか上手くいかず、
次は銀行で身につけた知識を活かして
ビジネス書のライターになります。
しかし、ビジネス書の、企画に縛られたような風潮に
息苦しさを感じ、再び江戸川乱歩賞に応募。
そこで最終選考に残り、
ようやく作家への道筋が開けたのです。
池井戸さんは
あるインタビューでこうおっしゃっています。
『チャンスは、目の前の仕事の中にしかない』
(リクナビNEXTより)
自分がやれる仕事、やりたい仕事があれば、
それが自分の“目の前”に来るように、自ら行動する。
そしてその仕事を掴んだら、
“目の前の仕事の中”でとことん考えて、とことん一生懸命やる。
池井戸さんの成功は、
“目の前の仕事の中”で全力を尽くす姿勢を
貫いて得たものなのです。
池井戸さんの小説が
企業を題材としながらも
様々な人に愛される理由。
それは、人を勇気づけるたくさんの言葉にあります。
前出のインタビューでも
池井戸さんは、
若者たちに向けてじんと来るようなメッセージを語っています。
それは、
『人生はトーナメント戦ではない』という言葉。
「負けたら終わり」ではない。
つまり、何度負けたってまた次頑張ればいい。
“一生懸命やっている人に全敗はない”のです。
小説の中でも、インタビューでも
池井戸さんの言葉はすべて、
“目の前の仕事”にとことん取り組んできた、
その実体験から生まれたメッセージ。
だからこそ人を熱く感動させ続けることができるのです。
上手くいかない時、
人はつい“目の前の仕事”をおろそかにしがちです。
しかし、
“チャンスは、目の前の仕事の中にしかない”。
だとしたら、
“目の前の仕事”に懸命に取り組むしかないのです。
もちろん、
一生懸命やっても、
上手くいかないこともあります。
しかし、
一生懸命やっている人に全敗はありません。
“目の前の仕事の中”で
一生懸命になること。
それが、道を切り拓くカギに
なるのかもしれません。