JUJUさんは、
ニューヨークで知り合ったアーティストたちと楽曲をつくり、
日本映画の主題歌制作に協力するなど、
デビュー前から知る人ぞ知る存在でした。

やがて2004年にメジャーデビュー。
しかし、ファーストシングルは思うように売れず、
何よりも、JUJUさん自身が、
自分自身の環境の変化にとまどっていました。

意外なことに、
もともとは人前に立つのが苦手だったというJUJUさん。
アマチュア時代と違い、批判にさらされる可能性もある状況に、
恐怖心もあったのです。

『こんな状況で、誰に向けて歌えばいいんだろう…』

そうもがきながら、
2年ほど、CDも出さず、曲づくりばかりして過ごしました。

さらに、長く交際した恋人との別れを経験し、
『これが最後』と思ってリリースした曲が、
「奇跡を望むなら...」だったのです。

あるイベントで、初めてこの曲を歌った時のことです。

多くの観客は、JUJUさん以外の、他の出演者のファンでした。
ところが、歌い終わってステージから降りようとしたその時、
一番前にいた1人の観客が、
「JUJU、ありがとう！」と呼びかけたのです。

この時から、JUJUさんにとって、
歌うことの意味が180度変わりました。
『届けられる何かがあるのなら歌いたい』、
そう思うようになったのです。

JUJUさんの転機となったこの曲・「奇跡を望むなら...」は、
「輝く未来を信じて、勇気を出そう」という、
さりげないメッセージソング。

　“奇跡を望むなら　泣いてばかりいないで
　　シアワセには　ふさわしい　笑顔があるはず”

つらかった過去も、
思うようにいかない今も、
すべては無駄ではない、
だからどんな時も、奇跡を呼び込む“笑顔”をもとう、と
JUJUさんは歌い上げます。

そのメッセージは、
多くの人の心に届き、
勇気を与えてきましたが、

それは、
他でもないJUJUさん自身が
どんな状況に立たされても、
奇跡を呼び込む“笑顔”を大切にしてきたからこそ、
できたことなのかもしれません。