世界的コンサルティング企業、マッキンゼーで10年以上勤め、
ハーバードビジネススクールでのMBA資格も保有しているという
スーパービジネスパーソン。

「社員からの提案に、提案者以上に前のめりになる」ということで
圧倒的な求心力を集め、DeNA社を成長させてきた南場氏ですが、

クールな経歴と会社に対する熱い想いの下に隠された、
同氏の意外な一面を、今回はご紹介したいと思います。


「人は人についてこない。自分のために仕事をする」

人が人のために命や熱意を傾けて何かに取り組むことは
前近代的な事象で、現代人は自分のために仕事をする、と断言し、

どの社員にも平等にチャンスを提供し、
DeNA社を社員にとって夢を叶える場にしてもらうという戦略を立て
同社を成長させてきた南場氏。

マッキンゼー出身という経歴もあいまって、
人ともビジネスライクに付き合っているように想像してしまいますが、
南場氏にまつわるエピソードは、人間臭いものが少なくありません。


特に南場氏の人柄を表すエピソードとして
オークションサイト『ビッターズ』立ち上げにまつわるものがあります。

設立以前からオークションサイトの可能性を信じ、
意気込んで『ビッターズ』立ち上げに取り組んでいた南場氏でしたが、
リリース1か月前に、開発スケジュールが大幅に遅れていることが発覚。

そこで南場氏は、事態をリカバリーするために
知り合いのシステムエンジニアに片っ端から電話をして協力を依頼し、
無事に事態を収拾しました。

その後、同じ事態を繰り返さないために
社員に声を掛け、皆でアイデアを出し合うことを依頼。

そのアイデアをもとに、優秀な技術者を採用するため
知り合いの会う人、会う人に優秀な技術者の情報をくれるよう依頼。

さらに、採用した優秀な技術者の大きな可能性に気づいた南場氏は、
技術者同士が話し合える環境を用意する一方で
高度な技術、新規事業につながる技術を開発するよう依頼。


お気づきでしょうか。
優秀な経営者として知られる南場氏ですが、
自らの力が及ばない時は、素直に人に助けを求めるのです。


「弊社は、多彩な異才が集まって
仲間が互いに求め合う"球"のイメージです」


"優秀さ"の種類は一つではなく、
企業には"優秀さ"の豊富な種類が不可欠であると考えている南場氏。

そして、DeNA社は、
今では、ベンチャー企業だけでなく、
日本を代表する会社へと成長を遂げています。