多くのバラエティ番組に登場し
視聴者は勿論のこと、その場にいる人間まで
楽しませてしまう存在となっているガッツさん。

ガッツさんが、いまの人気を得られた理由は
あの独特なキャラクターがあったからだ、と
考えられがちです。

しかし、
芸能界で認められるようになるまでに、
実は、懸命な努力があったことをご存知でしょうか？

現役を引退し、芸能界入りをした時
それまでボクシング一筋だったガッツさんは
どのようにしたら芸能界で認められるのか全くわからず、
手探りのなか、模索する日々が続きました。

しかし、そんな中、
ガッツさんは、あることを心に誓います。

「自分にできることを、とにかく懸命にやりきろう」

それからというもの、
誰も覚えてこないような
バラエティ番組の台本に書かれたセリフであろうと
一語一句 懸命に覚えるように。

他の出演者から、からかわれるような役でも
全身全霊でそのキャラクターを演じ切りました。

「チャンピオンも引退したら悲惨だね」

世間から、そう笑われた時期もありました。

それでも、
ガッツさんは努力することをやめません。

元世界チャンピオンは、
相手がたとえ子役であろうとも
収録前の挨拶を欠かさなかったといいます。

そんなガッツさんだからこそ、
国民的人気を博したドラマ「おしん」に
抜擢されたのではないでしょうか。

脚本家 橋田壽賀子さんは、
「おしん」出演に自分を抜擢した理由を
ガッツさんに尋ねられた時、こう答えたそうです。

「あんたはチャンピオンのガッツ石松じゃなくて、
役者の、芸人のガッツとして頑張った。
だからこの役はガッツ石松のために用意したのよ。
あんたが一生この業界で食っていけるように」