「平井伯昌」という名前を聞いてもピンと来ない方も
もしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、
実は、今日から始まったロンドンオリンピックにも出場する
競泳日本代表の北島康介選手の指導者をされてきた方になります。
今回は、そんな平井コーチから
営業マンに通じるセールスマインドを学んでいきたいと思います。
平井コーチが北島選手の指導を始めたのは
北島選手が中学2年生の時でした。
当時は、ずば抜けた記録を出す選手ではなかった北島選手。
しかし、その持ち前の素直さ、強い精神力で
実力を伸ばしていったそうです。
中学3年生の時には
「ジュニアオリンピックで中学記録が出せるかもしれない」
と周囲から評されるまでになった北島選手。
ジュニアオリンピックは
同世代の選手にとってひとつの大きな目標です。
北島選手も中学記録を出すべく、気合を入れていたはずです。
しかし、試合直前の練習で行った
平井コーチの指導内容は、驚くべきものでした。
北島選手が特に問題なく泳いでいるにも関わらず、
「だめだ、やり直し!」と言い、
何度も何度も泳がせたのです。
通常の何倍もの練習量に、疲れ果ててしまった北島選手。
疲弊した状態で良い結果を出せるわけもなく
試合では中学記録を出せず、
また、負けを喫してしまったのでした。
では、なぜ平井コーチは
わざと負けさせるような行動をとったのでしょうか?
後に、こんな風に語っています
「康介には申し訳ないことをしたが、
正直に言えば『負けてよかった』と思う。
ストレートにオリンピックを目指さなければいけない時期だった。
中学記録程度で浮かれている暇はなかった。
四年間弱という短期間でオリンピックを狙う選手をつくることが先決で、
寄り道している場合ではなかった」
中学記録を出せば、
否が応にも世間の注目を集めます。
それまで多くの選手を育ててきた経験の中で、
若いころに周囲からちやほやされ、
失敗してしまった選手を何人も見てきた平井コーチ。
ジュニアオリンピックよりもはるかに先の目標を見据えているからこそ、
この苦渋の決断を下したのです。
「わざと負けさせるなんて…」
と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、確かなことは、
その12年後、北島選手は史上初の
平泳ぎ2大会連続2冠を達成したということ。
そして、表彰式で金メダルを授与された後に
北島選手が真っ先に向かったのは、
平井コーチだった、ということです。
そして、ふたりは
今回のロンドンオリンピックにも出場を決め、
3大会連続の2冠へと挑戦していきます。
「わざと負けさせる」
これはたしかに、大きなリスクをはらむ決断です。
それでも平井コーチが、
その選択をすることができたのは、
【北島選手を本当の意味で成功させたい】という強い想いが
あったからなのではないでしょうか。
勿論、常に「わざと負けさせる」という選択が
答えになるわけではありません。
しかし、営業マネジャーも、
メンバーの成功・自己実現を本気で想い、
あらゆる意思決定を行うからこそ、
部下との真の信頼関係を築くことができるのかもしれません。
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