プレゼンテーションで、金銭提示が終わって、お客様にご決断いただく段階にきても、 なかなかお客様に「買います」の一言がいただけません。 商品は良いものだということはご理解いただいていると思うのですが、 何が足りないのでしょうか?
(2009/12/10 質問者:女性・美容器具販売 4年目)
クロージングに固執してしまえばしまうほど、商談が上手くいかなくなってしまうのがセールスの世界です。プレゼンテーションをする前に、前提としてお客様に商品を購入していただく必要性があるか、お支払い能力があるかの2点を確認することが不可欠です。
アポイントメント、ヒアリング、プレゼンテーション、クロージングと、セールスには段階があります。各段階の中でも一番大切なのはプレゼンに入る前の段階です。お客様にニーズと予算がなければ、プレゼンテーションは無意味なものになってしまうのです。 しかし、この前提を確認できれば、あとはお客様のご決断をいただくだけです。必要性と支払い能力という2つの前提に強い意志を持てば、プレゼンテーションを恐れることも、クロージングをする必要もありません。
ニーズのあるお客様は、「買います」と言いたいのです。将来を見通し、決断するための情報が欲しい。セールスはただの物売りではなく、上質な情報によってお客様の問題解決への見通しを立てるお手伝いをし、「買います」と言っていただくのが仕事です。お客様には解決したい問題があって、セールスパーソンはその手段を持っています。云わば、価値と価値の交換です。
良い例としてお医者様と患者さんを思い浮かべてみてください。
お医者様は患者さんの不安や恐れ、悩みを引き出し、患者さんは診療に対して対価を支払う。セールスも同じことです。お客様の問題点や不安、恐れ、悩みを、自らの商品を使っての解決方法を提示し、お客様は解決のために商品を購入する。お客様自らが将来への見通しを持ち、商品の必要性を感じて購入を決断する選択へ導くのです。
そのためには、繰り返しになりますが、2つの前提の意識を強く持つことが不可欠です。
私はクロージングというよりオープニングという言葉をよく使います。
お客様は我々の商品を購入することによって、問題を解決する扉を開くからです。「私とパートナーシップを組めば最も良い選択ができますよ」「私の選択を信じてください」と言っても良いのではないでしょうか。お医者様になったつもりで、お客様とともに価値ある成果を作っていってください。
コラム著者:大高弘之(おおたか・ひろゆき)
1966年生まれ。上場食品商社を経て、外資系人材派遣会社アディアセントラル株式会社(現アデコ株式会社)に入社。
その後その営業力を買われ、外資系生命保険会社プルデンシャル生命保険株式会社に入社。
元MDRT会員。2002年、人材教育コンサルティング事業を手がけるアチーブメント株式会社に入社。トレーナーとして、営業力強化を中心にトレーニングを実施している。
セールススキルアップ講座体験コース⇒http://www.achievement.co.jp/ssc/
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