訪問した際の担当者の反応もよく、プレゼンテーションもよく聞いて頂けるのに、 いつも「責任者がYESって言わないから」という理由でご担当者から断られてしまいます。 「責任者に直接会わせてください」と言っても会わせてくれないご担当者を突破し、 責任者に直接提案するには、どう切り込んでいけばいいでしょうか。
(2010/6/4 質問者:女性・ホテルイベント業 3年目)
担当者の反応が良いと感じていても、実際に責任者の方に掛け合って下さらないということは、暗にあなたの提案を拒んでいると考えられます。あなたが責任者の方に引き合わせていただけないのは、“責任者に提案するほど価値がない”とご担当者が感じているからではないでしょうか。
そうであるならば、担当者にそう思われている真の理由を伺う必要があります。
一般的に人が商品の購入を拒む場合、商品、セールスパーソン、会社、3つのいずれかに対して不信感を持っているケースが多くあります。次のような質問で、ご担当者が持っていらっしゃる不信感の所在の明確化から切り込んでみてはいかがでしょうか。
「責任者の方がYESと言ってくださらないのは何故でしょうか? 弊社の商品をご購入いただけましたら、1カ月で○○万円の売上増(もしくは原価削減)に貢献できると考えておりますが、○○さんはどのように思いますか?」
ここでの質問において大切なのは、ご購入後の成果を具体的な数値で示し、それに対してご担当者がどのように思うか、ご本人としての意見を伺うことです。
まずは商品に焦点を当て、問題は商品の質なのか価格なのか、ご購入のタイミングなのか、競合の有無か、細かく分析していきましょう。
もし会社に対する不信感である場合は、分析している最中に他社の導入実績などを聞かれることが予想されますが、誠実にお答えすることで、不信感は払拭できるでしょう。
ただ、質問を重ねるに当たって注意が必要なのは、お客様の反応にあまり変化がみられないときです。商品購入以前に、セールスパーソンであるあなたが不信感を抱かれていることが考えられます。その場合は焦ってご購入後のメリットを伝え続けるのではなく、あなた自身がお客様にどのくらい貢献したいと考えているのか、想いをお伝えしましょう。
“お客様をご支援するためにこそ、情報をお伝えしているのだ”ということを、しっかりと真正面からお伝えすれば気持ちは伝わり、担当者の方も納得した上で責任者に掛け合ってくれるはずです。頑張ってください。
コラム著者:大高弘之(おおたか・ひろゆき)
1966年生まれ。上場食品商社を経て、外資系人材派遣会社アディアセントラル株式会社(現アデコ株式会社)に入社。
その後その営業力を買われ、外資系生命保険会社プルデンシャル生命保険株式会社に入社。
元MDRT会員。2002年、人材教育コンサルティング事業を手がけるアチーブメント株式会社に入社。トレーナーとして、営業力強化を中心にトレーニングを実施している。
セールススキルアップ講座体験コース⇒http://www.achievement.co.jp/ssc/
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