前の週にご契約をいただいたお客様のもとにフォローも兼ねて訪れた際に、「この間、ネットで御社の批判を見たんだけど、大丈夫かな?正直、不安になってきたよ」と言われてしまいました。「なんとしてもキャンセルは避けたい」という気持ちから、「それは違います!」とついつい焦った答えをしてしまったのですが、どのように対応するのが良かったのでしょうか。
(2010/11/11 質問者:女性・リース業6年目)
ネット環境が整備され、どこからでもインターネットにアクセスできるようになった現代、
企業からの一方的な情報だけではなく、消費者間での盛んな情報交換が大きな影響力を持つようになりました。
この中には、自社にとって良い情報ももちろんありますが、それとは反対に、批判的なものも少なくありません。事実かどうかに関わらず、消費者間での情報交換が大きな影響力を持っているだけに、これらは看過できないものになっています。
おそらく今回の質問者の方と同じような経験をされたセールスパーソンの方も少なくないのではないでしょうか?
このような場合、「キャンセルされるんじゃないか」とついつい焦ってしまい、「そんなことはありません。違います」などと応えてしまいがちですが、それでは相手の不安を払拭することにはつながりません。
ここでポイントとなるのが、
感情的になるのではなく、「事実」を力強く伝え、お客様の安心をつくり出すことです。
ネット上に批判的な書き込みがあったのは事実かもしれませんが、それらはある人の価値観や考え方を反映したものであって、その内容が事実であるとは限りません。
それに対し、あなたが「事実」として力強く伝えるべきものがあります。
それは、あなたの会社の実績や業績です。
あなたの会社は、今まで多くのお客様からご契約をいただき、支持さているからこそこうして存続しているということもまた事実なのです。
「私どもの会社は●●年続いている会社です。もし、批判的な書き込みが事実であり、そのようなことばかりしている会社だとしたら、その会社は長く続くことなどありません。これだけ存続することができているのも、お客様が私たちを信頼してくださっているからです」などと、今の会社の実績や業績を力強く伝えましょう。
そうすればお客様の不安も払拭されるはずです。
決して熱くならず、反論して戦わないこと。
冷静に「事実」を力強く伝えてお客様の安心をつくり出すこと。
そのことを意識してみて下さい。
コラム著者:大高弘之(おおたか・ひろゆき)
1966年生まれ。上場食品商社を経て、外資系人材派遣会社アディアセントラル株式会社(現アデコ株式会社)に入社。
その後その営業力を買われ、外資系生命保険会社プルデンシャル生命保険株式会社に入社。
元MDRT会員。2002年、人材教育コンサルティング事業を手がけるアチーブメント株式会社に入社。トレーナーとして、営業力強化を中心にトレーニングを実施している。
セールススキルアップ講座体験コース⇒http://www.achievement.co.jp/ssc/
これまでに27万名以上を指導し、成功へと導いてきたトレーニングのプロ青木仁志氏に「トップセールスに共通する3つの考え方」について伺った。
営業力を高めるためのセミナー情報を掲載。営業やマーケティングといった売上直結の分野から、投資・キャリア・趣味・教養など幅広い分野を網羅。
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